生産に必要な諸施設を配した一構えの土地。
「やがまえ」「かいと」などとよぶ地方もある。
屋敷の入口を「じょうのくち」といい、悪霊や疫病をそこで防ぐ所と解せられた。
地方によってはそこに長屋門を建てることもある。
一般に季節風の方向を考えて、周辺に屋敷林を植えてこれを防ぐ。
北西とか北を重視することが多い。
ところが北陸地方では、冬の季節風は北西風が多いが、それが中央山脈に突き当たり、強さを増して南東から逆流して吹き付ける。
そのためその方向にも厚く高い防風林を植える。
したがって屋敷内に太陽光線が射入するのに妨害となる。
それが種々の地方病を誘発する。
屋敷林は防風だけでなく、防雪の役目も果たすし、古来薪炭材や建築用材の供給にも有効である。
東北地方の平坦地ではそのため屋敷林を高く繁茂させる。
これをイグネとよんでいる。